katu lure 2004  7月とんだ災難釣行記
katuミノー5.5cm2.5gフローティング   5.0cm4.3gシンキング試作品使用


 7月に入り相変わらず雨が降らず降っても一日降ってまた晴れが続き一向に川の水量は増えないが
水温が上がり魚の活性は確実に上がっている。たくさんの渓魚と遊んでもらい楽しいひと時を過ごした。
これから夏がやってくるまた暑さにめげず渓流でまた楽しませてもらおう・・・と釣行記を簡単に終わりたいところだが
久しぶりにやってしまった・・・

海の日をからんでの3連休きっとたくさんの釣り人達が渓流遊びに来ることを予想し
人があまり入らない渓流に入る事にした。そのポイントはメジャーポイントだが一区間だけ険しい場所があり
その区間の入ってすぐの場所に低めの滝があった。水深は3m以上の深さがあり白泡の立つ流れ込みの
横を慎重に進んだ・・・次の瞬間!左足がツルッとすべり激しく転倒し耳と横腹を強打した。
転倒した際、人間の本能でロットを離していた・・・そのロットは白泡が立つ深みへゆっくりと沈んでいった。
私はただその光景をじっと見つめていた、どうすることもできなかった。


しばし放心状態が続き、後からどうしようもないくやしさが湧き上がり私は決意した。
あの深みから意地でもロットを取り返そう周囲の反対も聞く耳持たずに作戦を練って次の日の早朝に作戦を開始した。
その場所にはウェーダーではなくサーフィン用のウエットスーツを着た自分がいた。
気合は十分であった水に入りどんどん深くなっていく、腰の付近まで入った時、大切な事に気が付いた。
実は私は泳げなかった・・・しかも水が冷たい・・・

すぐに作戦変更!
私の作戦は緻密であった。秘密兵器の水中ビデオカメラにロープを結び白泡の立つ深みへ沈めてやった。
そして水中から引き上げた、そこで見た水中の映像には水底へ沈む流木の上に乗っている私の大切なロットが
はっきり映っていた、やったよ!ロットが沈んでいる場所はわかった、後は引き上げるだけだ!
やはり私の作戦に抜かりはなかった、昨日釣具店から購入した引っ掛け針を海用の竿に結びその針を
水底へ沈めた、ほんの数回探った所で何かが掛かったそしてゆっくり水面に上がってきた。
そして水中にクリーム色の何かが見えた、それはグリップ部分のコルクであった。

うれしかった、本当にうれしかった、何年ぶりのことか久々に少年にもどった自分がそこにいた。


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